◆講演・啓発活動

2018年

講演

 

鳥博セミナー「カンムリウミスズメは何羽いる? ーウミスズメ科鳥類の保全をめざしてー」

 

2018年3月24日(土曜)

 我孫子市 鳥の博物館主催のセミナーで、 大槻都子が、カンムリウミスズメの現状とグループの新しい取り組みについて紹介を行いました。4月からの調査のため、アメリカ、カリフォルニア州から、一時、繁殖が途絶えてしまったウミガラスの巨大コロニーの復活を成功させたがマイケル・パーカーさん(カリフォルニア環境科学研究所)が来日していたため、パーカー氏からも、そのサクセスストーリーについての講演を頂きました。ウスズメ類の保全について、海外での取り組みも紹介することができました。貴重な機会を与えてくださった鳥博の皆様に感謝致します。

 

 

 

 

 

 

 カンムリウミスズメの現状について講演をする大槻

 

 

 

 

 

 

ウミガラス復元作戦についての講演をするParker氏

 



宮崎県 門川町

 

2018年度助成プログラム

 

世界愛鳥基金(SUNTORY FUND

 

ウミスズメ類の個体数推定のための スポットライトサーベイのプロトコル作成と、補正係数の発見をめざして

 

 2018年、ラッシュ チャリティ ポット(3月調査分)およびサントリー世界愛鳥金(4月調査分)の助成を受け、宮崎県の枇榔島でカンムリウミスズメ(Synthliboramphus wumizusume)の調査が実施された。 2018年は、以下の3つの調査を実施した:1)枇榔島周辺に、夜間に集合する数とその密度を求めるための、スポットライトサーベイ(トランセクトが島を一周する島周回型および放射状型)。 2)洋上に群れるカンムリウミスズメの繁殖個体の割合を調べるための洋上捕獲。 3)繁殖時期を判断するための営巣モニタリング調査。

 その結果、枇榔島周辺海域では、夜間2,053~3,832羽の幅でカンムリウミスズメがカウントされ、その確認範囲は、最大で枇榔島から1.9〜3.0kmの範囲であった。 これらの距離をもとに、洋上での集合している面積は18.5 km2と計算された。

島周回型、放射状型両方の密度を、洋上に群れている面積に挿入して計算すると、2018年の枇榔島周辺海域に夜間に集まるカンムリウミスズメ合計数は推定で4,700羽となった。

 洋上に集まる個体のうち、53%が産卵を意味する抱卵斑を所有していた。また、営巣調査の結果、繁殖が確認された巣が合計53巣発見され、そのうち、44巣(83%)では抱卵している成鳥が確認された。孵化した卵は確認されず、調査は産卵期の後半もしくは抱卵初期に実施された、といことになる。

 夜間、洋上に集まる4,700羽というデータ1つを取り上げただけでも、枇榔島は世界で最大のカンムリウミスズメの繁殖コロニーであることが明らかである。

 枇榔島におけるコロニー規模と個体数の詳細な分析は、2019年と2020年に継続が予定されているデータ収集後に実施する予定である。

 詳しくは報告書をご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

201844-5日、に朝戎丸の舳先からスポットライトサーベイを実施するカンムリウミスズメスポットライトサーベイチーム。 奥から手前に: D. Whitworth(スポットライトでの観察者)、大槻(記録係)、雀ヶ野(記録係)

 


徳島 牟岐町

 

 2018年 4月及び5月に、四国南東部の徳島県牟岐町の4つの島(大島、津島、櫂投島、小津島(通称:北側のナザノハナと南側のサデバ)で、海鳥保全グループとカリフォルニア環境研究所によって、カンムリウミスズメの繁殖状況調査が2回行なわれた。これは、自己負担による調査である。

 第1回調査(2018年4月1日〜4日)では、夜間スポットライトサーベイ、日中の海上センサス、巣探索が実施された。夜間スポットライトサーベイは5つのトランセクトで行なわれた。これら5つのトランセクトでの総合計は965羽であった。

 日中の海上センサスでは、夕方の明るい時間帯から、出羽島〜津島と本土との間の海域にカンムリウミスズメの集団が形成されることが認められた。センサスあたりの確認数は141羽から496羽であった。

 島への上陸による巣探索は波浪影響のために櫂投島に限られた。櫂投島では22ヶ所の岩の隙間の奥にカンムリウミスズメの巣を視認でき、同島でのカンムリウミスズメの繁殖を確認した。更にはネズミ類に捕食されたと考えられる成鳥斃死体が発見されるとともに、ネズミ類と疑われる糞も認められた。櫂投島の繁殖個体群がネズミ類によって危機にさらされていることが考えられ、早急にネズミ類の確認とその後の対応が望まれる。

 第2回調査は2018年4月30日から5月2日にかけて、カンムリウミスズメの繁殖状況とネズミ類の生息状況に関する更なる証拠を求めるために実施された。

 第2回調査では、ナザノハナとサデバにも上陸して巣の探索を行なった。その結果、サデバにおいては1ヶ所の岩隙中に抱卵個体を視認するとともに、ナザノハナとサデバの両島において、岩隙中に本種と考えられる卵を複数個所(ナザノハナ3ヶ所・サデバ6ヶ所)で視認した。また、第2回調査時には櫂投島に自動撮影カメラ7台を設置して、1夜についてネズミ類の撮影を試みた。これらの画像と誘因用の餌の残存状況からはネズミ類の確認には至らなかった。今後も櫂投島とナザノハナとサデバでのネズミ類の存在確認に努める必要がある。

 詳しくは報告書をご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Incubating Japanese Murrelet in a nest on Kainagejima, Japan, 3 April 2018


2017年

Japanese Murrelet Symposium 2017 in Kadogawa, Japan カンムリウミスズメ シンポジウム2017

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Opening of the symposium on 18 March 2017   Photo: by Kadogawa

 

 On 18-19 March 2017, the 2017 Japanese Murrelet symposium in Kadogawa was held in Kadogawa-cho Miyazaki Prefecture, Japan. The symposium was very successful. For the scientific session (18 March), there were a total of 154 participants and speakers representing four countries: Japan, United States, Canada, and Korea. The general public session (on the 19th) had 116 participants.

 

2017年3月18-19日,”カンムリウミスズメ シンポジウム in かどがわ”が,宮崎県の門川町で開催されました.シンポジウムは,成功裡に終わり, 3月18日の専門家向けの講演には,日本,アメリカ,カナダ,そして韓国から,計154人の方にご参加いただきました.翌19日の一般向けの講演にも,計116人にご参加いただいております.

 

In the technical meeting, part of the symposium, scientists discussed development of a standardized protocol for one monitoring method, the spotlight survey. For more information of the symposium, see the blog of the symposium please.

 

シンポジウムの際の専門者会議では,モニタリングの手法,スポットライトサーベイ,を標準化するためのプロトコルの開発について話し合いました.詳しくは、シンポジウムのブログを参照ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

For Fun

After the symposium (19 March 2017). Kuniko Otsuki & John Piatt. John is 207cm high…

Photo: by J. Piatt

 

 

 

 

 

シンポジウム冊子「Status and Monitoring of Rare and Threatened Japanese Crested Murrelet  希少で絶滅の恐れのあるカンムリウミスズメの現状とモニタリング」のダウンロードはこちらから。

2016

ハワイ、オアフ島で開催された太平洋海鳥グループ(PSG)の第43回会議時に、開催されシンポジウムEcology and Status of Rare and Threatened Pacific Auks”に、大槻が招待をうけ、カンムリウミスズメの近況につい手報告を行ってきました。後に論文にまとめる予定です。

2014

 東京で開催された国際鳥学会(IOC)時に、海鳥保全のメンバーが、日本海鳥グループ、太平洋海鳥グループとともに Restoring  Seabird Breeding Colonies Invaded by Rats and Other Introduced Mammals in Japan and Korea と題したラウンド テーブル ディスカッションを実施し、日本と韓国の外来種問題についてアピールしました。後日、場所をかえ、一般財団法人 自然環境研究センターでも同様の会議を実施しました。環境省職員や東京都の職員も参加され、行政側と地元調査員の間での有意義な意見交換の場面が多々みられまた。

開会の言葉を述べるNelsonと大槻 (M.Rauzon撮影)
開会の言葉を述べるNelsonと大槻 (M.Rauzon撮影)

 2012年の韓国開催のシンポジウム以来、韓国の海鳥研究団体とは、非常によい関係を気づきあげることができました。韓国北東部沿岸で生じているウミスズメの混獲問題や、日本、韓国、両国での外来生物による海鳥の問題も懸念されますので、今後も密に情報交換をしていくことが必要となるでしょう。

2013

 長崎、九十九島で開催された講演会、九十九島にもいた国際保護鳥『カンムリウミスズメ』、に大槻とWhitworthが招待をうけました。

 

 韓国 ソウル で開催された、第7回渡り鳥シンポジウム”Networking for Bird Conservation in NE Asia ”(アジア北東地区における鳥類保全のためのネットワーク作成)に、 大槻、Nelsonが招待をうけ、講演をしました。

 演題:

 ・International research and conservation efforts for the Japanese Crested Murrelet (Synthliboramphus wumizusume), 1953-2013(大槻&Carter)

 ・ Suggestions for the organization of a seabird conservation group in Asia (Nelson)

シンポジウム後のエキスカーションを楽しむ招待ゲスト                    (2013年10月Chang-Yong Choi撮影)
シンポジウム後のエキスカーションを楽しむ招待ゲスト (2013年10月Chang-Yong Choi撮影)

2012

 韓国 Mokpo で開催された、第6回渡り鳥シンポジウム”Status and Conservation Efforts on Murrelets ”(ウミスズメ類の現状と保護)に、大槻、武石、中村が招待をうけ、講演をしました。

 演題:

 ・Conservation and Education Efforts for Japanese Murrelets at Birojima and Kadogawa-cho, Miyazaki-ken, Japan (大槻、窪田)

 ・Status, distribution and conservation issues of Japanese Murrelets in western Japan(武石)

 ・Ecology of the Japanese Murrelet at Birojima, Miyazaki, Japan (中村)

 ・Near-shore Spotlight Surveys for Synthliboramphus Murrelets Attending Nocturnal At –Sea Congregations (スポットライトサーベイ&営巣モニタリング調査講師, Darrell L. Whitworth and Harry R. Carter)

2011年 

 韓国JeuongdoEldorado Resortで開催された、第5回 国際渡り鳥シンポジウム “Status and Conservation in NE Asia”に、武石が招待をうけ、講演をしました。

 演題:

 RECENT CONSERVATION EFFORTS FOR JAPANESE MURRELET AND SWINHOE’S STORM-PETREL IN WESTERN JAPAN

 カンムリウミスズメとヒメクロウミツバメの保全の試み